救急患者の「たらいまわし」がほぼない沖縄!その医療システムとは

ライフスタイル

救急患者の「たらいまわし」。
ニュースなどで聞いたことがあるという方も多いでしょう。

重症の妊婦を搬送する救急車が、行く先々の病院で受け入れを拒否される「たらいまわし」にあい、
死亡してしまうというニュースは、
私もショックを受け、記憶に残っています。

救急車 救急搬送
出典:http://realwave.blog70.fc2.com/

妊婦以外でも、救急搬送時に病院側に受け入れを何度も断られる「たらいまわし」はあります。

東京などの大都会。
病院がたくさんあるイメージもあり、そんな都会「たらいまわし」なんてどうして起こるのか?と、疑問に思ってしまいませんか?
それよりも、都会から離れた場所や離島などのほうが、
「たらいまわし」のリスクが高そうなイメージがあります。

沖縄は日本最南端。
363の島々からなる県です。
そんな沖縄には、「たらしまわし」はほとんどないといいます。
それはどうしてなのでしょうか?

救急受け入れ拒否が全国最下位の沖縄

沖縄 シーサー 海
出典:http://b-o-y.me/

多くの島からなる沖縄。
那覇などのある本島の南部・中部は医療体制が整っており、
特に中部は救急病院が3つもあり、安心感があります。
しかし、北部や一部離島は医師不足など、診療体制が不十分なことも多いようです。
それなのに、沖縄では「たらいまわし」がほとんどないというのです。
どうしてなのでしょう。

実は、沖縄県と、それ以外の都道府県とは、救急医療体制が違うんです!

日本の救急医療システムは、一次、二次、三次救急と、
重症度に応じ病院が指定されます。
この分類に応じて、患者さん自身や救急隊が重症度を判断し、
受診する病院を決めるのですが、
・ベットが満床。
・別の救急患者を治療している。
・専門医が不在で対応できない。

など、病院に受け入れ体制が整っていないと拒否することが起こりうるのです。
もちろん、病院側が自分たちの都合だけで拒否しているわけではありません。
しかし、拒否されることでまた別の病院をあたらなくてはいけなかったり、
距離が遠くなるなどの問題が起こってくるのです。

しかし、沖縄はアメリカの医療体制をもとにしています。
沖縄は戦後、アメリカの統治下にあった為です。
そのため、沖縄は24時間365日受診することができ、
「ER」という、重症度に関わらず一次から三次まで対応できる体制となっています。
このシステムによって、受け入れ拒否やたらいまわしなどが発生しにくくなっているのです。

しかし、このようなシステムでもベットが満床な場合、
「たらいまわし」が起こってしまうのではないでしょうか?

沖縄県立中部病院では、ホームページでこのように回答しているようです。

救命救急センターには診察後、経過観察を必要とする患者さんのためにベッドが20床備えられております。 症状軽減した患者さんは帰宅となりますが、さらに治療や検査が必要と考えられる患者さんは一般病棟に入院となり、移動していただきます。 その一般病棟が550床ということになります。 一見たっぷりベッドに余裕がある印象があるようですが、実際は治療入院中の患者さんが沢山おられ、利用できるベッドは限られているのです。 だいたい、毎日40名の患者さんが退院されて空きベッドが出ます。 そこに外来から約20名入院され、救命救急センターからも20名の入院があります。 従って救命救急センターからの入院患者さんが多くなった場合には”中部病院が満床で入院が出来ない”ということになります。 しかし、われわれは先輩方から引き継がれた「空きベッドは作るもの」のポリシーのもと、あらゆる手段を尽くして、重症患者さんを受け入れるための空床を確保します。 そのために以下のようなことを行っています。

・病気がよくなり退院間近の患者さんへの繰り上げ退院依頼
(申し訳ありません。無理なお願いをいつも快くお引き受け頂きありがとうございます)
・状態の落ち着いているものの経過観察のため入院が必要な患者さんには転院紹介(紹介をしていただいた病院へ逆紹介等)
・入院紹介先病院から中部病院への転院の延期依頼
・本院の外来から予定入院患者さんへの入院延期
・どうしてもベッドが確保出来ない場合には責任を持って他病院に紹介

このように、たとえ満床状態であったとしても、我々は中部地区の、また、沖縄県の救急医療の最後の砦として、 緊急の患者さんは受け入れる努力を続けております。
患者さんにもご協力を頂きたいことがあります。 医師が診察した後、重症でないと判断された患者さんに関しては、中部地区内外の病院へ転院して頂く場合があること、 非常に患者さんが多い時は待ち合いのソファーや簡易ベッドなどで経過観察を行う場合もありますのでご了承頂きたいと思います。
出典:http://www.hosp.pref.okinawa.jp/

時間内に医師の体制が整っているのはもちろんの事、
時間外でも病院内には毎日医師が25名ほど待機しているとのこと。
これによって、別の急患を治療していたり、専門医がいないというリスクも軽減できます。

救急車 救急医療 たらいまわし
出典:http://blogs.yahoo.co.jp/

救急患者の「たらいまわし」は、よくニュースにも取り上げられており、
問題になっています。
「たらいまわし」を無くすために、
救急車にiPadを配備して、病院の受け入れ状態を確認できるようにしたり、
スマホアプリを開発したり、かかりつけ病院を作るよう呼びかけたり、
いろいろな工夫はされているようです。

どの都道府県も沖縄のような救急医療体制になれば、
「たらいまわし」が少なくなることは確かなのでしょうが、
医療体制を変えるためには、医師の人員や勤務体制など、
変えなくてはいけないことがたくさんあることでしょう。
病院の多い都会ならなおさら難しい事なのかもしれません。
しかし、沖縄の救急医療体制を見習おうとする県も出ていているそうです。

いろいろな問題はあると思いますが、
1日も早く「たらいまわし」が無くなり、
1人でも多くの救急患者の命が救われる日が来ますように。

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